補聴器について
補聴器は形も内部機構も様々です。お客様おひとりおひとりの症状に合わせた補聴器をプロフェッショナルとしてご提案いたします。
補聴器で出来る事
補聴器の仕組みを簡単に説明するとマイクロホンで音を拾い、アンプで音を増幅して、レシーバーから音を出力します。
補聴器は補聴器用の電池で動きます。
ただ単純に音を増幅するだけではなく、個人のきこえにあわせて必要な音を入れたり周囲の騒音を抑えたりすることが出来ます。
お客様のきこえにあわせて細かな調整が出来るのも補聴器の特徴です。
補聴器の形状や種類
現在日本国内では補聴器は大きく分けて、耳あな型・耳かけ型の2種類が主流になっています。
それ以外にも箱型、骨伝導といったタイプの補聴器があります。
一般的に補聴器のサイズが大きいほど電池も大きくなるので、電池が長持ちしやすい傾向にあります。
最近は充電タイプの補聴器も使われる方が増えています。
- 軽度 聴力レベル25~40の軽度難聴の方… ささやき声が聞き取りにくい
- 中度 聴力レベル40~70の中度難聴の方 …普通の会話が聞き取りにくい
- 高度 聴力レベル70~90の高度難聴の方… 大きな声でないと聞き取りにくい
- 重度 聴力レベル90以上の重度難聴の方… かなり大きな声ならかろうじて聞き取ることができる
耳あな型 軽度中度 極小サイズで |
耳あな型 軽度中度高度 耳あな型の標準的な |
耳あな型 中度高度重度 高出力で耳にしっかり |
耳かけ型 軽度中度 レシーバーが本体と分かれていて |
耳かけ型 中度高度 耳かけ型の一般的なタイプ |
耳かけ型 高度重度 耳かけ型の高出力タイプ |
箱型 軽度中度高度重度 ポケットに入れたり |
骨伝道 軽度中度 直接骨に振動を与えることで |
補聴器は値段も様々です。
高価になるほど騒音の抑制やこまやかな調整が出来る等といった機能がすぐれています。
ただ使われるかたの難聴の度合いや生活環境によって補聴器に求めるものは変わります。
大まかな補聴器の値段の目安をのせていますので参考にされてください。
(注)片耳の金額です。
エントリークラス | 耳掛型の場合 | 約5万円~約20万円 |
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耳あな型の場合 | 約10万円~約20万円 | |
ミドルクラス | 耳掛型の場合 | 約20万円~約30万円 |
耳あな型の場合 | 約20万円~約30万円 | |
ハイエンドクラス | 耳掛型の場合 | 約30万円~約55万円 |
耳あな型の場合 | 約30万円~約55万円 | |
ミドルクラス | 箱型補聴器 | 約3万円~約7万円 |
両耳装用のススメ
聴覚の廃用性を予防する
なぜ、補聴器は片耳だけの装用より、両耳に装用する方が良いとされるのでしょう?
身体のある部分を使うのを止めると、その部分が弱り、あるいは機能の萎縮が起こるのに長い時間はかかりません。
耳についても全く同じことが言えます。
最適な状態で聞こえていなかったり、両側の耳に常に聴覚刺激が入ってこないままにしていると、音を処理する聴覚機能そのものが時間の経過とともに徐々に弱まり、回復が難しくなってきます。これを「聴覚の廃用性」といいます。
両耳装用のメリット
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- 音や言葉が区別しやすくなる
私たちは音楽を聴くときに、「モノラルサウンド」よりも「ステレオサウンド」の方が音質がいいと知っています。豊かで深みのある音が「ステレオサウンド」をより自然でクリアなものにしています。私たちの脳は生まれながらこのように音が聞こえるようになっていますが、それを行うためには、両方の耳から音の情報を伝達する必要があります。両方の耳ではなく、片耳からの伝達では、脳が求める情報量を充分に与えることができません。
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- 音の方向感や距離感がわかりやすい
両耳から脳へと伝達される音声信号により、音がどこから聞こえてくるのか正確に把握すること(音の方向感)ができるようになります。音に対する方向感は社会生活を送る上で重要な要素です。例えば、集団の中で話しかけてきた相手が即座に分かると会話も成り立ちます。また、音の方向感は安全面でも必要な要素です。例えば、不意に車が現れたときなど、両耳聴からの方向感で危険を回避することができます。
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- 騒がしい場所でもききとりやすい
両側から話しかけられても聞こえ易いので、集団での会話に参加しやすくなります。片耳だけに補聴器を装用した場合、反対側からの話し声は聞き取り難いと感じられるはずです。特に、ビジネスや社交の場において、補聴器の両耳装用が理解力を向上させます。
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- 耳が疲れにくい
補聴器を両耳に装用すると、小さな音量でも十分に聞こえることが分かります。これが片耳だけの装用になると、反対側の聴力を補うために音量を必要以上に上げてしまいがちです。「補聴器がうるさ過ぎて使えない」という苦情が出るのはこのためです。音量が必要最低限に抑えられるということは、将来的な聴覚へのダメージを予防することにもなります。
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- 聞き取り能力の低下予防
補聴器を両耳に装用することは、聴覚機能全体に、適切で一貫した刺激を与えることになり、「聴覚の廃用性」の予防に役立ちます。
補聴器購入の流れ
来店・相談
まず、どういうシーンで聴こえにくいのかなど、現在の状態をお伺いします。
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聴力測定
お客様の聴力の状態を調べていきます。
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補聴器選び
測定した聴力をもとに、お客様に最適な補聴器をオススメします。
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調整
お選びいただいた補聴器をお客様に最適な出力に調整いたします。
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試聴(貸出)
ここで調整された補聴器を実際にご自宅などでお試しいただきます。
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効果確認
お貸し出しした補聴器の効果をお伺いします。
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購入
ここで納得された時点で初めて購入手続きとなります。
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アフターフォロー
補聴器はご購入いただいて、それっきり終わりではありません。その後も細かくお客様とお話をしながら、最適な調整を繰り返し続けます。